膜類加工用設備販売・各種フィルム/繊維製品向け溶断設備製作・工業用刺しゅうシステム・改造・電気回路設計
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2010年8月5日 第2版
やるからには色々な製品も刺しゅうできないと・・・というお客様の場合
システムをそろえた後で、実はこれもやりたかった、あれはできないと言われていたけどやっぱりやらないと・・・というようなことがお客様にときおりあります。
具体的にソフトで言えば、思っていたよりアップリケ加工が多かったのにオプションを入れていなかった、刺しゅう機なら野球の硬いメッシュ帽子は外注に振るつもりだったけど自分のところでやりたい、だけどバルダンではない機械を入れてしまった、等どうにもならない事態は避けなくてはなりません。

刺しゅう機の寿命は余命を入れて15年程度、現実的にビジネス構想を考え、単価と客数計算の上、予算を考慮して間違いない選定が必須です。刺しゅう機の選定に当たっては「ビビッ」と来たかなどの直感も大切です。

今日の刺しゅうソフトの使いやすさ、刺しゅう機の性能を考慮すると、ミシンそのものが初めてでも2日程度の操作講習でデザインを作って商品へ刺しゅうすることができるようになります。
スズキではウインドウズ初心者の方でも簡単に理解できる絵入りの「超簡単操作マニュアル」を25種類準備していますので操作についてもご安心いただけます。


1.ソフトについて
後日不足のないソフトとしてデザイン作成まで行うなら、デザイン作成機能を標準装備したウィルコム・エンブロイダリースタジオ・レベル1(定価75万円)か、上級モデルのレベル2(定価110万円)が最適です。

エンブロイダリースタジオにも、コーレルドローX4が一体化していますので、イラストレーターAIファイルやレーザーカット機などにも使うDXFデータを流用して、自動変換機能などを使用、データ作成は最近著しく楽になってきています。
グレードが「レベル1」だとしてもアップリケ作成機能は充実・細かい設定ができるようになっていますが、「ナイフツール」オプション(96,000円)を追加すると、なお使いやすくなります。
「レベル1」はスタンダードモデルになりますが、このモデルでも充分かと思います。というのは慣れたやり方でデータを作るのが最も早いものですので、いたずらにツールがたくさんあっても使わないことがあります・・・!

「レベル2」は完全にプロ仕様となっており、サガラ刺しゅうやシークイン刺しゅうをやるのでなければ100%安心の構成といえます。 作業ツールとしても「レベル2」ではパスファインダ(整形ツール)、3D・流体ツールなどどのような柄でもお客様のパソコンで製作できるでしょう。
機械はともかく刺しゅうソフトは後日の追加投資が心情的に困難です。将来「ああ〜」と頭を痛くすることのないよう間違いのないところの選択が重要です。

 
レベル2でグラデーション機能を使用(オプション)。 色の移り変わりも自然に、ボタン数回で完成です。
このグレードの真骨頂は「自動変換」機能にあります。

アウトラインデータ(線でできた画像データ)さえ用意してあれば、内蔵のコーレルドローを経由しなくても簡単に刺しゅうデータ化することが可能です。

アウトラインをクリックするだけで、さまざまなツールに所属を変更することができ、ミシン目であるランニング、縁取りであるC入力、その他自由自在になっています。

刺しゅうデータを線画(イラスト)にも変換することができますので、複雑な重なり方をしたデータでも、あるべき位置を間違えずにデータ作成ができます。

この機能では、サテン化、タタミ化、タタミの中抜き化、ランニング作成と中心線作成が自動でできるようになっています。

主流ではなくなりつつありますが、このツールが一番使いやすいのではと思っています。

ポイント&ステッチという従来の機能もレベル1ではオプションですが健在です。EPSデータの個別 自動変換機能です。
これのいいのは、データを作るときと同じように、アウトラインのそのブロックを順番にクリックするだけでデータが順番に完成するところにあります。
一括自動変換だとうまくいかなくても、手動で個別に順番作成なので、むしろ思い通りに、しかも綺麗に製作できます。色も勝手に当てはめてくれます。
もちろん変換はソフトがよかれと思って勝手に変換しますので場合により縫い角度の修正などは必要ですが、高い精度で望ましい変換をしてくれます。

2.刺しゅう機本体について
 デザインを作って刺しゅうする場合、デザインの大きさや、刺しゅうしたい製品の形状(長袖の肘の部分とか帽子の横の部分とか)によって刺しゅう機が制限されてきます。
とりわけさまざまなものの加工をご検討でしたら、特に注意が必要です。
ここではプロが使用する刺しゅう機を挙げてみました。
もちろん職業用刺しゅう機でも可能ですが「ネーム加工」のページや「ネームと簡単なマーク」のページでご紹介しているので割愛します。
バルダン エリートプロ2 9本針
ネーム加工はもとより様々なデザイン、すべての製品へ刺しゅうできるバルダンの標準モデル、9本針。
刺しゅう範囲も500x330mmと充分あり、トートバッグなど既製品刺しゅう枠に挟めない物向けにスズキ・エアクランプ枠を搭載して納品することが多いです。
枠駆動のパワー、針の貫通力、枠土台の頑丈性など、ここまでこだわる必要あるのかと思うほど現場のノウハウで完成された刺しゅう機です。
特に枠保持する腕の機構は、最新型でやや弱くなりましたが大人がぎゅうぎゅう体重をかけないとしならないぐらい頑丈にできています。
特に硬いものの多いスポーツ系製品や重たい物などに刺しゅうする場合に本領を発揮します。世の中に出ている野球用メッシュの硬い帽子はおそらくすべてバルダンで加工したと思われます。
142万円(6本針)。
東海 ESP9100 NET
旧トヨタの旗艦モデル、15(6)本針刺しゅう機。
新たに「東海」ブランドで、継続リリース!
(TOYOTAのロゴ名前が消えただけ)
その安い価格帯は他社の追従を許しません。
その分機能、機械的特性は汎用の範囲になっておりどちらかというと薄い物が得意ですが、大人の柔道着の胸、グローブの甲等の刺しゅうもできるので新規スターターにもプロにもご安心いただける実績多数の機械です。

頑丈性はバルダンほどではありませんがその操作パネルは、ほぼすべての機能がすべてボタンになっているので非常にわかりやすく、トラブル時に原因を発見しやすかったり間違えることが少ないです。LAN転送ソフトが無料で添付のため、数台まとめて使うときは大変便利です。

120万円(15本針)。
タジマ TFMX2-C1501
大きい面積を刺しゅうしたいときがあります。

刺しゅう面積が450x520mmと、多頭機並の大きさを実現する単頭機としては最も大きなモデル。
脚部は取り外し可能なので、分離して運搬したり使っていないデスクにも載せることができます。

操作はウインドウズCE準拠、日本語漢字表示で、迷ったときに訳がわからなくなりませんし、誰でも楽に覚えることができます。
また刺しゅう中どこまで縫っているかを画面表示しますので作業性の点からも無視できません。
モーターが特に高精度モデルを使用し、糸メーカーと共同開発した50デニール極細糸でワッペンを製作することもできる、お薦めモデル。見た目より安いです。

154万円(15本針)。


3.お薦めアタッチメント
 
刺しゅう面積が大きくなると、枠はめに時間がかかってきます。
場合によっては嵌めるのに3分以上も掛かったりすることもあり、もし1日10枚それをやっていれば日に30分、10日で5時間、年250日で125時間も枠はめをしているという大変な埋没コストになります。クロスのレーザーマーカーは必須、枠張り台も4万円ほどしますが、実際あっという間に投資の回収は可能です。
置き縫いで生地を固定することも増えてくるはずですが、マグネット置き縫い枠を使用する事で、安定品質を確保することができるはずです。

このレベルの刺しゅうシステムを導入される場合、機械やソフトのみならず、生産性の安定化と即応性、良品品質の維持を誰がやっても同じようにできること、かつ原価が競合より安くできる仕組みがいかにできているかが、最重要課題です。

エアクランプ枠があると、枠はめ作業が1秒で済みます。

メーカーを問わずどれにでも簡単に取付出来ますが、枠はめ作業の効率化以外に、このレベルになるとさまざまなものに刺しゅうを入れてほしいという要望が出てきます。
長いリストバンド、子供用野球グローブ、バットケース、フタの外れないエナメルバッグ・・・そういった場合には、強固にできているスズキ製エアクランプ枠が最適です。先端の枠は交換できるのですが、レーザー溶断で製作していますので、円弧型/馬蹄型/コの字型など、1mm単位での製作が可能です。

どのようにしても、刺しゅう枠にも、エアクランプにもはめにくい素材があります。

汎用刺しゅう枠では厚みの問題ではまらない、ノリ式の置き縫いでは接着力がすぐになくなるとか、すでに生地が裁断されており、挟むための余白がない等の場合には、マグネットクランプ枠が最適です。
世界最強のネオジウム磁石を特殊コーティングし、板に強力に吸着します。充分マグネットを付けておけば、大人の力でもずれることがなくなり、傷も跡も付かず、しかもひねるとすぐ外れる新型です。

枠張り台 + クロスレーザーマーカー

枠はめに時間をかけてはいけません。1秒でも早く良い具合に「はめる」ことを心がけないと、原価はいつまでたっても下がらず、中国人を連れてこないと割に合いません。30年前と同じ方式をやるなら、給料も30年前のレベルにしなくてはなりません。
枠張り台があれば、安定的に枠はめ作業をでき、時間経費の判断が行いやすくなります。張り具合自体も安定し間違いなく役に立つ道具です。


《導入コスト計算例》(定価で計算の場合)

バルダン エリートプロ2・9本針142万円と、刺しゅうデータ作成ソフト「エンブロイダリースタジオ・レベル1」75万円 + 漢字書体2つで10万円、刺しゅう機置き台は使っていないデスクを使うとして、その他帽子枠などで20万円ぐらいで計247万円。
60ヶ月リースで、月52,000円ぐらい。
ソフトが上級のレベル2、110万円だった場合は月59,000円程度。

東海 ESP9100 NET(15本針)120万円と刺しゅうデータ作成ソフト「エンブロイダリースタジオ・レベル1」75万円、刺しゅう機置き台48,000円、その他10万円ぐらいで計173万円。
60ヶ月リースで、月44,000円ぐらい。
ソフトがレベル2、110万円だった場合は月51,000円程度。

タジマTFMX大型刺しゅう機で考えると、154万円と「エンブロイダリースタジオ・レベル2」110万円、帽子枠10万円、円筒枠10万円、スズキ・エアクランプ枠15万円、その他10万円ぐらいで計309万円。
60ヶ月リースで、月65,000円ぐらい。

スズキでは、実際には値引きがされますので10%程度低い価格帯とお考えいただけると参考になるかと思います。


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